ちよっとお茶しませんか? 〜気ままなコラム♪〜
寅さん
新年おめでとうございます。
このお正月、何かお正月らしいことがしたくて映画を観てきました。
「男はつらいよ お帰り寅さん」・・・寅さん 50 作品めの新作です。
49 作にも及ぶ国民的娯楽映画はこれまで映画館で観た記憶はないものの、テレビの放映をみたり、バス旅行で車内でみせてもらったりで多分作品の半分くらいは知っている・・・ような気がする。
今回はすでに亡くなっている渥美清の寅さんを復活させる!?
紅白歌合戦で美空ひばりを出現させたような映画だけにはならないでほしいと祈りつつ、そして考えてみれば寅さんをはじめおいちゃん、おばちゃん、御前様、タコ社長、八千草薫や大原麗子、池内淳子などマドンナたちもすでに鬼籍に入っている方が多く、そんな方たちを懐かしむ気持ちで見てみたい、と映画館に行ってきた。
オープニングで桑田佳祐がテーマ曲を唄いだした時、あぁ、ここにも寅さんを好きな人がいると感じ、早くも鼻の奥がツンとした。
で、決して懐かしむだけではない映画、寅さんが主人公であるけれどまったく新しい作風になっていた。
寅さんはいるけれどいない、でもどこかにいてヒョイと柴又に帰ってきてもおかしくない、みんなの中にそれぞれの寅さんがいてみんなが帰りを待っている・・そんな映画になっていた。
私の中の寅さんは映画とシンクロしてまるでしょうもないけど憎めない親戚のおじさんになっていた。
あぁ、そうだった、こんなこともあった、こんなことも言っていたっけ・・・
過去の映像がでるたびにそれは私の中の思い出と一致する・・・
映画を観た帰り道は、親戚中が集まって故人の思い出をにぎやかに語り合った法事の後のような気持ちになっていた。
映画って凄い、渥美清って凄い俳優だったんだ。
そして自分はつくづく日本人だなぁ、と感じた。
最後になりましたが、今年は大雨や台風の被害をうけない穏やかな年となりますように。
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