ちよっとお茶しませんか? 〜気ままなコラム♪〜
文明開化
鹿沼市にある川上澄生美術館に行ってきました。
小さいけれど落ち着いた美術館です。
川上澄生先生は、横浜生まれの東京育ち、そして、戦争の前後宇都宮で 教鞭をとられていた方です。私の母校でも先生をされていらっしゃった、 ということでした。
先生は、戦争前はカナダに住んでいらしたこともあるとのことで、日本の 文明開化をまさに西洋と日本の文化の出会い、と、とられていたようです。
木版画ですが、当時の人々の服装、乗り物など実にいきいきとしていて、楽しいです。
「日本人は新奇なものを好む」と、おっしゃる先生ですが、「銀座」という作品では、「どうも今の世界はテンポが早過ぎて直ぐに過去になってしまふので私のやうな 愚か者は過去の中から今まで気のつかなかったものを探し出さなければ間に合はなく なってしまいました。」と、述べられています。・・・あぁ、わかります。同じ思いです。
今、私もテンポの早い世の中だな、と思いますが、明治の文明開化は今の比ではなかったのでしょうね。
明治という時代のいきいきとした、そして暖かく品のある作品に郷愁を感じた午後でした。