ちよっとお茶しませんか? 〜気ままなコラム♪〜
たまには、お仕事に対する思いも書いてみたくて・・・
年金相談をしていて、一番むずかしいのは、納得していただくことかもしれません。
理解ではなく、納得。
制度についてとか、記入の仕方なら、理解していただくことで解決なのですが・・・
自分がおかれている状態に疑問を抱いている相談者の場合は、とくにそう思います。
制度の話とか、数字のこととか、理屈を並べられたら、皆「あぁ、そうか」ってわかるんです。頭ではね。
でも、理屈じゃない部分でうなづけないところがあるから、むずかしい・・・
その、数字とかではあらわせない、隙間みたいなもやもやしたところをうまく説明できたときはうれしいです。
相手のお顔がすーっと晴れていくのがわかります。
その場合、相談された方にとっては、決して有利ではない不本意な結果の説明になっても、「よくわかりました」と、すっきりしたお顔をしていただけて、それはそれでよかったな、と思います。
そうでなかった場合・・・こちらも説明をあとから何度も思い返しては、こうすればよかったとか、けっこうひきずります。
今、重松清の「きみ去りしのち」を読んでいますが、この中で名医について「患者の家族(遺族)を納得させられる医者」としている一文があり、あぁ、そうですね、そうなんですね、と納得しちゃいました。(感想文を書きたいくらい、いい本です)
医者といっしょにして語るのもなんですが、過程や結果は同じであっても、ちょっとしたことで相手に与える終わった感が全然ちがってしまうのだな、とこわいです。
同じやるなら、納得していただけるご説明を、とこころがけてはいるのですが。
むずかしい・・・だから、やりがいのあるお仕事なのだ、と思います。