ちよっとお茶しませんか? ~気ままなコラム♪~
天地明察
読書家のKさん
にお借りしました。
なんとも頼りなげな主人公ですが、一貫した一途な思いと事を成し遂げる信念、そして純粋な心を持っている実に愛すべき人物として描かれています。映画にもなったということで岡田准一くんがどんなふうに演じたのか気になるところです。
渋川春海・・・歴史上の人物で天文学者で囲碁棋士。周りを取り巻く人々も関孝和や徳川光圀など実に多彩。
800年も使われてきた暦に生じた2日のずれ・・・その計算をしてしまうのだからすごい!!
天と地の距離や星と星との距離をそろばんで計算する算学というものがどれほどのものだったのか驚きです。
また、ひとつの大事業を自分の生涯ではなしえないことを知り、次の世代に託す気持ちのせつなさも随所にあり読みどころ満載。
読後感は自分も広大な宇宙のなかで生かされているということを静かに思うような後味の良い小説でした。