ちよっとお茶しませんか? 〜気ままなコラム♪〜
クーラー
クーラーがヒーターになっている!!
エアコンではなくあくまでクーラーが・・・
かつて3 C 時代と言われた昭和 40 年代の話になるが、カー、カラーテレビ、クーラーの三つの C が生活レベルを主張していた。我が家にもクーラーがやってきたと喜んだ事を覚えている。
このクーラーには我が家独自のいわくがついている。
ある朝、私の母が洗面所の鏡に実に達筆な「菱」と「錦」の文字が浮かんでいるのを見たと家族に告げた。
皆で見に行くが当然ながらそんな文字などなく、鏡には不思議そうな表情の家族4人の顔しかなかった。
なんだろう、菱田に錦という事でいい事あるかも・・・などと話していた。
ところがその日、父の伯父が亡くなったという連絡があり、その伯父の名前が菱田錦吾。あぁ、そういう事だったのか。
・・・そんな夏らしいエピソードだが、後日談がクーラーにつながる。
暫くして伯父から父に少しお金が贈られている事がわかった。
で、どうしたかというとそのお金で当時高額だったクーラーを購入。それが現在私の部屋で昨年まで働いてくれていた。
もともとは客間に取り付けられていたが、最後は家族全員がエアコンじゃなきゃイヤ、みたいなわがままを言い出し、どうせ久子が寝るだけの部屋なのだから、という事で私に押し付けられたクーラー。
クーラーもかわいそうだが私もかわいそう。
それでもスイッチを入れると、ゴーッっという凄まじい音で働きをアピールしながら部屋を涼しくしてくれていた。
先日、さすがの暑さに快適な眠りを確保するためスイッチを入れお風呂へ。出てきたらキンキンに冷えた部屋で爆睡、のはずが・・・。
お風呂から出てくると部屋の中はムンムンとしていてなんだか暑い!?
あれっ?暖房にしてしまったのかな?と思うがそもそもクーラーなので暖房機能はついていない。閉め切っていたぶん部屋の温度は確実に上昇している。慌てて、ベランダの窓を開け、扇風機の力を借りる。また汗をかいてしまった。
そこでやっとクーラーには長年十分役目を果たしてもらったということでエアコンを購入する事に。
ただ、 40 年も我が家にいる親戚の生まれ変わりのようなものを処分するには些か気が咎める。
が、暑さには勝てない。
寒さにも勝てない、と言ったものの今まで冬はどう乗り切っていたんだろう、と新たな疑問が・・・。
まっ、これから文化的な生活ができるようになる事(やっと?)で大伯父には許してもらおう。
合掌